常位胎盤早期剥離

通常の分娩では、赤ちゃんが生まれてからしばらくして、後産として胎盤が剥がれるのが正常です。
ところが、妊娠中または分娩時に赤ちゃんが生まれてくるよりも前に正常な位置に付着している胎盤が剥がれてしまうことがあり、これを常位早期胎盤剥離といいます。
発生頻度は全分娩の0.9%。まれにしか起こりませんが、母子ともに危険度も高くなります。
本来、正常な胎盤であれば多少の衝撃では剥がれたりすることはありません。
ところが妊娠中毒症では胎盤のはたらきが衰え、血液が円滑に流れていなかったり、詰まったりして組織が硬くなり、正常なはたらきをしていないと、外からの衝撃で剥がれてしまうことがあるのです。
もちろん、胎盤に異常がなくても、腹部をつよく打ったときなどに偶然的に起こることも考えられます。
主に妊娠後期に、症状としては突然激しい腹痛を伴い、おなかがコチコチに硬くなります。
このとき、子宮膣の中は出血していますが、外出血がある場合とそうでない場合があります。外に流れる血液は暗赤色で子宮が収縮するたびに増えますが、量はあまり多くありません。
常位早期胎盤剥離と診断されたら、止血機構を整え、赤ちゃんの生存が確認でき分娩進行が早ければ、鉗子や吸引で経膣分娩を試み、分娩が進行しそうになれば、ただちに帝王切開となります。
赤ちゃんが死亡している場合は、母体の安全を考えて帝王切開になることが多いです。

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